No.102・『’80のバラッド』@【加藤和彦追悼】(2)

kneedrop2009-10-21

《 MUSIC REVIEW ♪−6》
Beat goes on...
THE PRAYER OF UNIVERSAL
そして私がみなさんに伝えたいことは私の生涯の中でも最高傑作の名盤、泉谷しげるさんのアルバム『`80のバラッド』と『都会のランナー』にスポット当てご紹介します。この2枚のアルバムは加藤和彦(トノバン)さんがプロデュサー&全曲アレンジャーとして、制作したアルバムだからです。


泉谷さん自身FORLIFEを辞め、‘78年にワーナーパイオニアに移籍後、アサイラムレーベルの泉谷の第1弾として発表したのがこの『`80のバラッド』というアルバムです。


‘91年に2枚ともCDで発売になりましたが、当時、1800円で発売になった『`80のバラッド』がCDが現在、中古でも7000円の高値がつけられているのも、このアルバムだからかもしれません。

そして彼がいなかったら、いろんな意味で泉谷さんの最高傑作として産み落とされなかっただろうと思います。やはりトノバンの実力とセンスが泉谷さんのタレントに火を点け、結果的にこのアルバムに普遍的な息吹を与えたからです。


トノバンが亡くなった今、私だけしか書けない想いをこの2枚のアルバムにスポットをあてこの番組で取り上げ、追悼とします。そして、この2枚のアルバムはまちがっても、朝や太陽が燦々と輝いている午後などに聴いてはいけません。やはり聴く時間帯は夜、それも、MID NIGHTです。この時間帯に聴けば、昼間に隠れていたいろいろなものが
顔を出し、泉谷さんの本来持っている表現者の力が何倍にもなって向かってくるからです。ブルーな夜や元気になりたい独りの夜には私は30年以上も聴いていますがぴったりのマストアイテムでもう、このアルバムから表現の幅とROCKの普遍性を教わりました。


あと、このアルバムは2枚とも単品では残念ながら、現在、廃盤になっており入手が困難です。この2枚のアルバムも発表からアマゾンやヤフオク他で中古で在庫があるのであれば、絶対に購入することをみなさんのにお薦めします。ただ、ぴあから‘07年に泉谷しげる35周年記念としてCD10枚組のBOXが発売になっていて、このBOXにはこの上記のアルバム2枚が収められています。

泉谷しげる10枚組BOXセット「黒いカバン」(DVD付)

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