No.84・井上陽水@『東京ワシントンクラブ』(4)

kneedrop2009-08-25

A world of 1200letters
『1200字の言葉の世界』−9



「普遍の祈り」 DJ / KNEEDROPつづいてます。

この「東京ワシントンクラブ」は「GOING ONツアー」のLIVE音源とスタジオ録音の作品が2曲入っているアルバムです。
会場のざわめきなど臨場感も出ているし緊迫している雰囲気で始まる「氷の世界」、弾き語りの「ぜんまいじかけのカブト虫」や「心もよう」最後の「夜のバス」などの名曲揃いで歌詞カードやジャケットも十分魅力的ですし、当時、中学生だった我々には思い出でのレコードですので、今やレーコードも廃盤になり、CDセールス上、見込まれない理由ではないと思いますので、CD化を望むところです。
是非、再発売してほしい商品のひとつであります。


リマスターのBOXを購入しない方はスタジオ録音の2曲「あかずの踏み切り‘76」や「東京ワシントンクラブ」の名曲すら現在、聴くことができませんので。
そして、昨年のLIVEでは、70年代の懐かしい名曲を集めたLIVE CD『弾き語りパッション』も発売になっていますので、こちらも旧くからのファンには懐かしい選曲になっています。


『white』というアルバムは陽水さんが30歳の時に1978年7月にリリースされた6枚目のオリジナル・アルバムです。陽水さんは1977年に大麻所持で逮捕され、執行猶予の判決を受けたが、その執行猶予期間中にリリースされました。
当初このアルバムのタイトルは「ジャパン」というタイトルでアルバムの曲の中にも日本という国が陽水さんの眼をとおして描かれている最高傑作です。オリコンでは3位まで上昇したが、事件をきっかけとして陽水の人気は下降線となりセールス的には伸び悩んだ。と記述されていますが、BEST盤を除く公式としてのオリジナルアルバムでは現在まで26枚 発表していますが、その中でも、BEST1をひとつだけ挙げてくれといわれれば、私は迷わずこの『white』を挙げます。
このアルバムがどうして、素晴らしいのかは聴いていただければわかりますが、詞と曲と編曲と演奏、ボーカルとどれをひとつとっても、完成度が高く、詩の比喩の技法が凝られている部分も魅力を増す部分です。


1曲1曲の内容が正面からストレートにメッセージとして、聴く者に迫る作品として、これが井上陽水のアルバムとして最後のアルバムだからです。そしてBOB DYLANの楽曲の表現に一番、近いアルバムといってもよい。


そして次の名盤『スニーカーダンサー』からは作風が怪しく変わります。このアルバムでは「今夜」という作品をお薦めします。そして、`82年「LION & PELICAN」からここからは「斜め感」というKEY WORDで作品作りが始まるからです。(つづく)



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弾き語りパッション

弾き語りパッション

  • アーティスト:井上陽水
  • 発売日: 2008/07/16
  • メディア: CD
ReMASTER

ReMASTER

  • アーティスト:井上陽水
  • 発売日: 2001/05/30
  • メディア: CD