No.82・『闇夜の国から』 @ FOR LIFE RECORDS(2)

kneedrop2009-08-23

A world of 1200letters
『1200字の言葉の世界』−9

「普遍の祈り」 DJ / KNEEDROP つづいてます。
私が一番最初に、聴いた陽水の作品はポリドールから発売されていた。
「闇夜の国から」(1974年4月にリリースしたシングル)でした。
覚えている記憶では、13才の中学1年生の時で、シングルのジャケットはカリーヘアーの陽水が斜めに白いスーツで立っている写真が切り取られ宇宙の闇夜の写真に上に貼られていました。この曲は4週連続で11位にランクされるなど、25万枚近いセールスを記録した。 この曲はアルバムには収められておらず、当時はシングル盤でした。なんとも透明感のある艶っぽい甘くかんだかい声で何回か聞いてすぐに好きになり、声と歌詞と楽曲がなんとも新鮮で虜になってしまいました。なんとも、中学1年生の私には、これから何かが始まるという予感が感じられた曲でした。(そして、まさしくその後、予感は的中します・・・。)
この曲アレンジは星勝さんなんですがROCKっぽいサウンドで当時では、パンチのきいたアレンジだったと思います。イントロと曲中のリードのギターのフレーズが好きです。歌詞では1番と2番の最初からコーラスが入るところまでが気に入っています。
それから、まもなく『二色の独楽』(にしょくのこま)が1974年10月1日に陽水の4作目のオリジナル・アルバムとしてリリースされました。 1975年当時、アルバムをもう既に、陽水さんも拓郎さん(エレック時代のを除けば)も各4枚を発表していました。13歳の少年にとってこの計8枚のアルバムの100曲あまりの曲は、両アーティストとも、どれも素晴らしい作品ばかりで、そんな宝石の原石に囲まれるようにして、当時中学生だった私は兄や姉がいる友人にも借りたりしながら何ヶ月かかけて、この8枚のアルバムを聴きました。突然、一度に2人も尊敬するアーティストが目の前に現れたという感じでした。
彼らは1975年6月にFORLIFE RECORDSを設立しました。
この年の夏、拓郎さんはかぐや姫さんとつま恋でオールナイトのコンサートを実施し、7万人を集めました。
そして、FOR LIFEのアーテイストの楽曲「寒い国から来た手紙」泉谷しげる「青空、ひとりきり」井上陽水「となりの町のお譲さん」吉田拓郎のシングルが次々にリリースされました。
今、考えてみるとこの一番感受性の強い時期にメインストリームのピッチャーマウンドから13歳の少年のキャッチャーミットには彼らの素晴らしい名盤、「LIVE!IZUMIYA」「招待状のないショー」「明日に向かって走れ」「家族」が剛速球のごとく、ストライクゾーンにジャストミートするように次々に投げ込まれてきました。いや〜ほんとうにすごかったんです。作品の完成度、カリスマ性、発言、影響力はすさまじかった。やがて、泉谷しげるさんがアーテイストとして一番、好きになりました。彼の発言や表現、作品などが私に合っていたんだと思います。
FOR LIFEの雑誌まで刊行されました。(今でも私にとっては、この雑誌は宝物です。)(つづく)

二色の独楽

二色の独楽

  • アーティスト:井上陽水
  • 発売日: 2008/12/17
  • メディア: CD