No.209・『 村上春樹 研究 』宣言!@村上春樹(1)

kneedrop2010-05-09

A world of 1200 letters 『1200字の言葉の世界』
Beat goes on...  THE PRAYER OF UNIVERSAL
こんにちは! DJ / KNEEDROPです。みなさんごきげんいかがですか!?
元気でやっていますか。5月の8回目の放送です。
「普遍の祈り」この番組はFREE LIFEの提供でお送りします。
とりあえず水木さんも85%ぐらいですがオンエアできて良かったです。水木しげる大特集Penの雑誌をまだパラパラとしか見ていなかったのと、先日購入した、『本日の水木さん思わず心がゆるむ366日』この本もまだすべて目を通していなかったのでこちらの本からもあと番組内でふたつほど素敵な名言を紹介したい。と思っています。
この本も毎日1ページずつ読むのをいいし、でも気が向いた時にまとめて読むのもいいかもしれない。
長いこと幸せを研究してきた水木さんだからこそ語れる名言でいっぱいだ!
あとGW中に『1Q84 BOOK 3』を読みました。ほんとうに素晴らしい小説でした。今回読ませていただいたことで私も小説を書いてみたいと思ったと先日この番組で話したわけですが、村上春樹の出現は1979年『風の歌を聴け』だったわけですが、私も書店に20数年勤務しながら、人文書やノンフィクションと評論とエッセイばかりよんできました。小説それも純文学というのは私の勝手な先入観だったんだろうと思うんですが、フィクションということもあり、長い間、作り話につきあうのはどうも気がのらなかったわけです・・・。
あと文学者からの小説の可能性についてもはっきりと説得力をもって私の壁を越えてあえて入ってくるような意見もなかったんです。そうしましたら、今年の元旦の1Q84の広告にその私が求めていた答えが掲載されていました。あとは1Q84を読んだことでついに書いてみたいと思ったわけです。
この1Q84の元旦の広告のメッセージはこの番組のNo.126でオンエアしていますがその内容は一部ですが次のとおりです。
村上春樹さんは『1Q84 』で文学賞を受賞した時、こう語りました。
「我々は二千年以上にわたって、世界のあらゆる場所で、物語という炎を絶やすことなく守り続けてきたのです。その光は、いつの時代にあっても、どのような状況にあっても、その光にしか照らし出せない固有の場所を持っているはずです。
我々小説家のなすべきは、それぞれの視点から、その固有の場所をひとつでも多く見つけ出すことです。我々にできることは、我々にしかできないことは、まだまわりにたくさんあるはずです。
僕はそう信じています。」

あえて自分はシンガーソングライターを目指してきたので心の底から本当に小説を書いてみたいと思うまではと自分でも思っていましたからあえて長い間、書きたいともおもわなかったわけです。
小説で読んだのは時代小説で司馬遼太郎ぐらいです。
この番組でもちょうど1年半オンエアをつづけてきた中で村上春樹さんだけを何度かオンエアしてきました。がそれは私がこころからこの文学者としての力量や姿勢に感動したからこの番組で彼を取り上げてきたわけです。
そしてこの番組のオンエアの内容を見ていただけたら私が彼にちかづきいろいろなものを学べたことが手にとって分かります。一番私が気にしていたのは、現在同時代の作家の中で自分が文学者としてのあるべき姿に対して上記のような意見を持っていたということや自分の感銘を受けた小説を文学史上から推薦し、翻訳したい小説を挙げたり、『若い人のための短編小説案内』や翻訳の仕事の面白さについてやJAZZや音楽や旅のことを今までの小説家とは違う視点で小説を書かれてきたというのが私が感心した部分です。
こんなにもはまるとはおもっていませんでしたので、正直びっくりです。それは音楽界にたとえるとまさに私にとって中学生高校生に出会った拓郎や陽水やビートルズやディランと同等のものです。(つづく)

翻訳夜話 (文春新書)

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翻訳夜話2 サリンジャー戦記 (文春新書)

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