No.205・『 ゲゲゲの女房&作品世界 』@水木しげる(6)

kneedrop2010-05-04

A world of 1200 letters 『1200字の言葉の世界』−5
「普遍の祈り」 DJ / KNEEDROP つづいてます。 
ゲゲゲの女房」脚本 山本むつみさん・・・<プロフィール>
北海道生まれ。NHKでは、金曜時代劇「御宿かわせみ」「慶次郎縁側日記」「秘太刀馬の骨」土曜ドラマ「トップセールス」などの作品がある。
Q脚本執筆にあたって!?
A「ゲゲゲの女房」は愉快な本です。情けない話もつらい体験も描かれているのですが、それでもやっぱり愉快で、読むと気持ちが温かくなります。それは、このご夫婦の半生記に「人と人が寄り添って生きることの面白さ」が、たっぷり詰まっているからでしょう。
どん底の貧乏生活時代も、売れっ子になってからも、「女房」の生き方はブレません。身の上に起きることをあるがままに受け止め、「お父ちゃん」と一緒に、毎日を精一杯生きています。普通で自然体で、それでいて腹の据わった生き方の力強さに、私はほれてしまいました。
これは、昭和の物語です。「お父ちゃん」を大黒柱と頼み、明るく生きる一家の姿が、皆さまの家族の思い出と重なる時、ドラマの中にホンモノの昭和の気配が立ちのぼるような気がしています。そして、前職が編集者である私は、戦後の出版界を担った漫画家や編集者たちの熱き奮闘ぶりを描くことにもちょっと燃えているのです。
Q演出にあたって・・・演出家ー渡邊良雄さんは!?
ナズナの花のような人—誤解を恐れずに言えば、ヒロイン・布美枝はそんな女性です。このドラマの中で、布美枝が庭の片隅で人知れず咲くナズナの花を茂の部屋に飾るという描写が出てきます。茂が布美枝のささやかだけど、あたたかな心遣いに触れる、二人の距離が縮まっていくエピソードです。地味だけど可憐なナズナの花が、苦しい生活の中でも前向きに、日常のホントに小さなものに幸せを見いだしていく布美枝、まさにその人自身と、重なって見えるような気がしてなりません。そんな布美枝だからこそ、マンガという道を驀進する夫・茂を、影に日向に明るくひたむきに支えていくのです。                  『ゲゲゲの女房 nhk』ホームぺージより一部抜粋。
まあ〜まさしくこのドラマから学ぶべきところは水木夫婦のブレないところと人として深さと貧乏でも金持ちになってもなにも変わらない人間性ですね。そして奥さまの布枝さんの人としての謙虚さと実直なところも素敵です。そしてこのご夫婦は自然体です。私が生まれた年に水木さん夫婦は結婚されました。まだ高度成長期に入ったばかりの日本の昭和30年代の温もりが溢れたドラマです。そして、向井理松下奈緒の演技もいいですね。
このドラマをみていると一番人として大切な(前回の朝の連ドラ「ウェルかめ」のカメ遍路こと、山田勝乃新も最高でしたけど・・・)相手を思いやる心や忘れそうになっているものを思い出させてくれます。
坂本龍馬岡本太郎を見習ってやはり精神性や人間としての倫理感や尊厳が一番大切とする時代に戻さないといけません。
私は今あらためて、以前購入していた水木作品読み直したり、いまだ読んでいなかった水木さんの本をあたらしく入手して読んでいます。先日、BSで放映した『水木しげるの怠けものになりなさい!』も録画し何度か見直しました。
月曜日にネットで注文した『本日の水木サン―思わず心がゆるむ名言366日』 を届けられました。ページをめくってみると目からうろこの名言が日めくり形式で毎日心がゆるみそうです。そしてなんとも水木さんは自然体で生きながら目に見えないものを信じ、好奇心旺盛です。思想し調査しまた幸福について思索し考える水木さんだからこそ発言生き方までが魅力的なんだということがわかってきました。(つづく)

少年マガジン/オリジナル版 ゲゲゲの鬼太郎(1) (講談社漫画文庫)

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