No.71・泉谷LIVE IN文芸座@狂い咲きサンダーロード(3)

kneedrop2009-07-30

《CINEMA REVIEW》−3
──────1980−ダイナマイトプロダクションNo,1 CRAZY THUNDER ROAD─────
「普遍の祈り」 DJ / KNEEDROP つづいてます。
俳優も新人が多く起用されていますし、一番、凄いのはもういうまでもなく、山田辰夫さんのセリフの言い回しの渋い声と体当たりの演技です。とても、新人とはいえないはまり役。
ただ、山田辰夫さんは、役として、暴走族を演じましたが、これはわかりませんが、彼は暴走族の経験がないのに、これだけの暴走族の特攻隊長の役を演じたとすれば、山田辰夫さんという、俳優の感性と実力は凄いと思います。
この映画音楽もまだ最大の魅力でまだ、THE MODSはデビューする前でしたので、この音楽を起用した泉谷さんも凄いです。スクリーン状かかる音楽の数はTHE MODSが8曲、パンタ&HALが6曲、泉谷しげるの曲が13曲、使用されています。
やはり、音楽の使われ方も上手で映画の場面に合っています。泉谷さんは自分の映画も自分で監督もされ、自主映画の製作もしていますが、映画の中の舞台の演出としての美術や映画の全編に流れる音楽のタイミングは素晴らしく、いろんな意味で彼のセンスと才能をまざまざと見せつけられた作品でした。
そして泉谷しげるファンにとっても、当時、たいへんうれしいものでした。
そして、この映画のDVDのレビューのところに、ある若い方が‘80年にこの映画を映画館で、大きなスクリーンと大音量と観れた方々が羨ましいと書かれていましたが、当時何度か映画館で観ましたが、TVサイズで見るのとはまったく迫力やREAL感は違います。
そして、当時‘80年代池袋に文芸座という映画館がありました。今は、新文芸座になっていますが、そこで泉谷しげるさんはよく、‘80年代前半に泉谷しげるLIVE IN 文芸座というタイトルのオールナイトのコンサートを開催して下さいました。そんな、何度目かのコンサートのある日、このコンサートは真夜中の午前零時開演で、映画をまず1本上映するのですが、この日の映画はなんと、この『狂い咲きサンダーロード』でした。
会場には山田辰夫さんと監督の石井聰亙さんがいました。この当時の山田さんの佇まいは、舞台挨拶こそ晋作封切ではなかったので、はありませんでしたが、この映画の配役のジンとはまったく正反対でシャイで無口で物静かで礼儀正しい感じをうけました。そして、彼は観客、オーデイエンスの反応を会場でわれわれの側に座り感じ取っていました。           
そして、映画が終わり次第、すぐコンサートは始まり、一度だけ、短い休憩をはさんで、朝の5時30分ぐらいまで、3時間30分ぐらいは、正味、演奏がありましたので、かなりの曲、50曲ぐらいは、泉谷さんいつも唄ってくれてました。そして、今チケットの値段を確認したら、2,800円でしたので、本当に、今、考えてみると、パワーを発散できない、我々のために、当時泉谷さんは、このような素晴らしい集いの場所まで、提供してくれていたと思うと頭が下がります。
ビートたけしさんも、突然、コンサートに遊びに来て、私、たけしさんと握手してずっと、手を離さなかったら、離せこの野郎!とたけしさんにいわれたり、飛び入りで泉谷さんのオリジナル「翼なき野郎ども」を熱唱しました。
あとLIVE中、石井聰亙監督はこのオールナイトコンサートをカメラをひとり担ぎ、何度か撮影をしています。私のすぐ隣や脇で撮影していたこともありました。(このオールナイトLIVEぜひ、DVDで発売して下さい。こんな小さな番組の窓からですが、私の青春ですので、お願いします。)ねぇ!石井監督、泉谷さん、見てる!お願いしますよ。早く発売してくださいね!(笑い。)あれから、もう〜30年ぐらい経つんですね。   
自分の地元から、上京した友人たちと、何度もこの、オールナイトのコンサートに行って、みんなで、終演後泉谷さんの楽屋にいって、泉谷さんと話をしたり、みんなで写真を撮ったり、お茶菓子出されたり缶ジュースもらったりして、ほんとうに、楽しかったです。今思い出しました。ありがとう!泉谷さん。 (つづく)