No.294・NHK-ETVこだわり人物伝@宮沢賢治

kneedrop2011-01-03

Beat goes on...!THE PRAYER OF UNIVERSAL
《 INFORMATIONー25 》
番組概要
宮沢賢治 未来圏の旅人」
2009年、宮沢賢治の生家の蔵から未発表の詩が発見され、話題を集めている。
賢治の作品はこれまでの研究でほぼ出尽くしたといわれ、新たな作品が見つかるのはたいへん珍しい。
新たな全集も発売され、近年ますます賢治の愛好者がふえつつある。
生前にはほとんど評価されなかった賢治。死後70年以上経った今、なぜ人々の心をとらえるのだろうか・・。
賢治は、詩人であると同時に童話作家であり、科学者、宗教家、音楽家と、さまざまな顔をもっていた。
それぞれの分野で深く思索を重ねた賢治は、「賢治の宇宙」とさえ言われるほどの幅広い創作活動をした。
番組では、賢治を様々な面からとらえ直し、4人の語り手が、4人4様の賢治像を呈示する。閉塞感が漂い、
守りの意識ばかりが先行する現代人にとって<生きるための道標>ともなるはずだ。
時代を経ても色褪せない賢治の作品世界を旅する。

1月の番組
シリーズ内容 本放送 再放送
第1回 死者の声を聞く 1月5日 1月12日
第2回 自然には物語がある 1月12日 1月19日
第3回 チェロに励まされて 1月19日 1月26日
第4回 永久の未完成 1月26日 2月2日

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山折哲雄宗教学者
1931年、アメリカ・サンフランシスコ生まれ。岩手県花巻市で育つ。
東北大学大学院文学研究科博士課程修了。駒澤大学助教授、東北大学助教授を経て、国立歴史民俗博物館教授
国際日本文化研究センター教授、同所長、同名誉教授などを歴任。
主な著書に「愛欲の精神史」(小学館、和辻哲朗文化賞受賞)、「親鸞をよむ」(岩波新書)、
「デクノボーになりたい−私の宮沢賢治」(小学館)ほか多数。共著に「デクノボー宮沢賢治の叫び」(朝日新聞出版)がある。



中村桂子生命誌研究者)
1936年生まれ。東京大学理学部化学科卒業。同大学院生物科学博士課程修了。理学博士。
三菱化成生命科学研究所部長、早稲田大学教授、大阪大学連携大学院教授を経て、現在JT生命誌研究館館長。
「自己創出する生命」で毎日出版文化賞受賞。「ゲノムが語る生命−新しい知の創出」(集英社新書)、
『「生き物」感覚で生きる』(講談社)など著書多数。



藤原真理チェリスト
1949年、大阪生まれ。桐朋学園「子供のための音楽教室」に入学し、日本を代表する指揮者、
チェリストそして教育家である斎藤秀雄に師事する。71年に第40回日本音楽コンクール・チェロ部門第1位および大賞を受賞。
75年に東京にてデビュー・リサイタルを行い、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞
。世界的な巨匠であるフルニエ、ロストロポーヴィチ両氏に師事。78年、第6回チャイコフスキー国際コンクールにおいて第2位を受賞。
日本を代表するチェリストとして国内外で活躍。アルバムに「風のかたみ〜宮沢賢治へのオマージュ」などがある。



ロジャー・パルバース(作家・劇作家・演出家)
1944年アメリカ・ニューヨーク生まれ。UCLAおよびハーバード大学大学院で政治学ソビエト近代史を学ぶ
ワルシャワ、パリへの留学を経て、1967年に初来日。作家、劇作家、演出家として活躍。
映画「戦場のメリークリスマス」の助監督も勤める。2008年、宮沢賢治賞を受賞。現在、東京工業大学世界文明センター長。
NHK教育テレビ「ギフト〜E名言の世界」に講師として出演するなど、幅広く活躍している。

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第1回 死者の声を聞く

本放送 1月5日 PM10時25分〜PM10時50分(教育テレビ)
再放送 1月12日 AM5時35分〜AM6時00分(教育テレビ)
出演:山折哲雄
賢治が作った詩や童話の底に流れているのが、仏教やキリスト教の各宗派の教えと向き合った賢治自身の宗教体験だ。
「これからの宗教は芸術です。これからの芸術は宗教です。いくら字を並べても心にないものはてんで音の工合がちがふ」と書き残した賢治。
作品を通して訴えたかったものとは、何だったのだろうか。語り手の山折哲雄さんは、賢治の宗教観には、万物に命を見いだす日本人的な感覚があると語る。
賢治の作品と生き方から、その心のうちに迫る。


第2回 自然には物語がある

本放送 1月12日 PM10時25分〜PM10時50分(教育テレビ)
再放送 1月19日 AM5時35分〜AM6時00分(教育テレビ)
出演:中村桂子
博学多才な賢治の関心は、専門だった農芸化学にとどまらず、地質学や天文学にも及んでいた。
20歳の頃には、アインシュタイン相対性理論にも関心を寄せ、最先端の科学知識から独創的な宇宙観を生み出し、作品に表現してきた。
イギリス海岸と名付けた泥岩層、世界を破滅させる火山の大噴火、夜空にきらめく銀河の星々・・・。
賢治は、万物の営みに対してどんな思いを描いていたのか。その生命観を科学者の視点で分析する。


第3回 チェロに励まされて

本放送 1月19日 PM10時25分〜PM10時50分(教育テレビ)
再放送 1月26日 AM5時35分〜AM6時00分(教育テレビ)
出演:藤原真理
ベートヴェンの「運命」や「月光」に大きな影響を受けていた賢治。
聴くばかりではなく、花巻農学校の教師時代は自ら作曲をし、学生の前でチェロを弾いたという。
音楽の分野で代表作となったのが、西洋的なメロディを持ちつつ、日本の民謡的な要素もあるといわれている「星めぐりの歌」だ。
そして、そんな音楽への愛着から、音楽家としての自画像的作品「セロ弾きのゴーシュ」も生まれた。
賢治が愛した音楽とはどのようなものだったのか、音楽家の目からひもとく。


第4回 永久の未完成

本放送 1月26日 PM10時25分〜PM10時50分(教育テレビ)
再放送 2月2日 AM5時35分〜AM6時00分(教育テレビ)
出演:ロジャー・パルバース
長年、賢治作品の翻訳を手がけてきたロジャー・パルバースさんは、戦争が繰り返されていた戦前の日本にいたことが賢治の不幸であり、
もし生きた時代が違っていたなら、世界的に有名な作家になりえたと考えている。
「世界全体が幸福になれないうちは個人の幸せはありえない」と語っていた賢治の言葉は、現代社会への警鐘とも受け取れると語る。
戦争やテロ、貧困や環境破壊が続く今だからこそわかる、賢治の未来へのメッセージを、作品から読み解いていく。


1月のテキスト
12月・1月
遠藤周作〜祈りとユーモアの作家
宮沢賢治〜未来圏の旅人



NHKサイトより一部抜粋
テキスト紹介 します。

現在、2回目まで放送していますが、前回の中村桂子さんの賢治の童話のフレーズについて語られていましたが、
よく1行1行感じることを大切に読み直してみるとほんとうに奇跡的なフレーズに出会えるということを教えられました。
中村桂子さんも私は大好きで以前から命や生命や宗教につぃてさまざまなtvなどでのコメント番組を始め著作も読んできましたが

流石!視点が素晴らしい。
また詳しくONAIRしますが中村桂子さんも伝えたいですし、賢治の魅力についてもお伝えしますね!
あと先月賢治関連の本で内容がとても素晴らしい本が発売になりましたのでそちらもご紹介しておきます。
URLはこちらやhttp://www.miyazawakenji.jp/
この本は事典としてではなく読みものとしても読めそうで面白そうです。
何より生前賢治が何を考えていたかということに私も興味がありますのでこのような編集をされると
賢治ファンとしては早く読みたいのでまずは図書館を利用したいと思います。

宮澤賢治イーハトヴ学事典

宮澤賢治イーハトヴ学事典