No.180・『 如月 』 @ Workshop 花鳥風月

kneedrop2010-04-05

    【二十四節気】 【 七十二候 】
4月 5日  清明     玄鳥至る (つばめきたる)・・・・・ 燕が南からやってくる 
 《EVENT》−8 
「普遍の祈り」 DJ / KNEEDROP つづいてます。
どうして今回詩作のテーマを「 花鳥風月 」にしたかというのには理由があります。
1.一つは伊勢正三さんが今からもう30年以上前になりますがKAZEというグループで活動していた頃
4枚目のアルバムで’78年に『海風』、そして翌年5枚目のアルバムで『Moony Night 』というタイトルのアルバムを発表しました。
もう30年以上前にどのようなメディアから(ラジオか雑誌だったか)聞き取ったかは今は定かではないのですが、発言した言葉ももう裏覚えで正確ではないんですが私が覚えているのはこのような内容でした。
1.『日本に古来から根付いている花鳥風月のような日本の独自のすばらしい四季の移ろいや風情にメッセージをこめて日本らしさを打ち出した独得(わびさびを感じ取れるような)なPOP SONGが創れないものか。
もういっちょ!
2.歳時記や暦の言葉や日本独特なわびさびも含めた日本の古来からある風情や四季をつうじて日本らしさを大切にしたメッセージを込めた歌創りがしたい。というニュアンスのことを言っていたんです。(かなり、ほとんど私の言い回しで花鳥風月という言葉は入っていなかったと思うんですが・・・私の言葉になっていますが。正やんごめんなさい)(でもこの正やんの発言がもし本や雑誌に掲載されているものであってそのようなコメントが見つかれば一字一句きちんとお届けします。が、今の所、私の言い回しの言葉で我慢して下さい。申し訳ありません。)
そして正やんはこのようなタイトルを付け風の時代に名作を書きました。20代の若さで『星空』・『海岸通 』・『 北国列車』・『古都 』 ・『暦の上では 』・『通り雨』・『海風』・『月が射す夜 』・『冬京』・『曙』・『 漂う』 『夕凪』。その後もソロで『五月雨』『渚ゆく』『冬暦』など正やんは上記の考えで作品創りを行ってきたのです。
確かにKouichi-95の哲学 No.013でいわれているように『季節と呼ばれるモノは詩人としての本能を奮い立たせるモノである。』いいうようにこの季節というのはSONG WRITERにとって永遠のテーマといっても過言ではないわけです。

私はこの当時、正やんの影響で’76年から「季節」をテーマにし、まさに自分なりの私なりの四季にメッセージを込めた歌作りを始めましたが、もう3年目から「NOCUTRNE」とか「COUNTERATTACK(反撃)」や「RADICALIST」や「DECADENCE」などをテーマにした歌づくりをしてきましたが、心にはこの上記の言葉(1&2)は14歳の少年の心にずっと引っかかっていたんです。
2.昨年は1年間、月の最初に日本の歳時記や暦について、みなさんとともにこの番組で話すことで勉強させていただいた結果、今私の中にひろがる景色は『花鳥風月』です。花鳥風月の意味は自然の美しい風物。や 風雅な趣を楽しむこと。風流韻事。風流。です。
日本ほど、花鳥風月がぴったりあてはまる国はないのではないでしょうか!?
そして福島県ほど四季の移ろいを感じれる場所もありません。それは豊かな自然に囲まれているということが関係しています。光、空、空気、風、川、山肌、さくら、花、樹木、雨 、虹 、黄昏、夕焼け、海、湖、紅葉、雪、などほんとうに日本人に生まれたのですから、自分の住む処から、自分の詞(ことば)で詩を書き曲を付け歌うことが出来るのはなんと贅沢なことでしょう。そんなことを私が感じるようになったのも年齢をかさねたからかもしれません。
七十二候は具体的な自然の移ろいを描写したものです。七十二候を見直すことで、日本の原風景にちかづく旅になりそうです。この2.の文章はこの番組の2010-01-10 No.119 ・のオンエアのものからの抜粋です。そんな理由があって今回この『花鳥風月』をテーマに掲げ始めて詩人としてこのテーマに取り組み12作品作品を創り一旦暦から少し距離を置き次のテーマ『2012』に進みます。

『 如月 』の Workshop 花鳥風月の雰囲気はこんなかんじかな〜。
  

 『 the year after next 春を迎えるまで 』 作詩:KNEE DROP



                     (徹より)                     
                     
                     窓ガラス曇るくらい
                     部屋を暖めて
                     雪はまた降り出す
                     ながい永いあいだ
                     雪は降ってる

                     
                     月のやさしい光をうけて
                     雪の結晶は溶ける
                     しずかに静かな
                     君が住む 君の眠る町
                     眠っている 眠っている
                     the year after next 春を迎えるまで


                     
                     2月の午後の陽だまりは
                     賑やかにおしゃべり
                     春の気配を春の匂いを
                     感じるけれど
                     今年の春は本厄なので・・・ 


                     
                     かんがえる考える
                     daisukina 君の仕草
                     君の癖

                     
                     (明美より)
                     
                     朝食を取るには
                     RADIOから聞き流すには
                     ちょっと長いシンフォニー
                     私がhot milkを飲もうとすると
                     目が覚めた
                     the year after next 春を迎えるまで

                     
                     ながい永い冬の夜
                     ゆきの欠片(かけら)は溶ける
                     
                     私のBEDの中の隣には
                     素敵なあなた・・・
                     もう1度眠り夢をみる

                     
                     暖かい部屋の中で
                     ながく永く眠る世界
                     その中で夢が終わる頃は
                     大殺界も終わる
                     
                     
                     あたたかい春の季節
                     こんなこんな
                     the year after next までつづく
                     ながいながいおはなし
                                          1977年作品


      『 the year after next 春を迎えるまで 』                      

けっこうこの詩1977年に書いたままずっと30年に以上創作のノートの中にしまっておいたんだけど、
今回『五十嵐精一 Song Writingの旅』の番組にオンエア使用と思って加筆したらなんか上手に推敲出来
気に入った作品になりました。32年間、この詩のタイトルは「ながいながいおはなし」というタイトルでした。



花鳥風月の詩の作品の創作に取り掛かります。旧暦で立春が2月4日なので2月如月から取り掛かります。
今までは詩を書くのに本を借りてきて事前に言葉を知ろうということもしてきませんでしたのでよい心構えかもしれません。 イメージや季語に対して自分の感性がどのような季語や言葉に興味を示し、詩のつなぎとなるフレーズが立ち上がってくるのかというところが面白いところかもしれません。
通常のSong Writingなら詩のテーマや曲調をを考えながらセンテンスを語呂合わせしながら歌詞を作ろうとして書くのですが、今回は詩だけの終点でタイトルは『 如月 』で2月です。
ちょうど和楽という小学館の素敵な本が私の書棚にありますが2月号も1冊はあるといいんですが。
和楽をこちらをサブテキストとして使いながらイメージをふくらませフレーズなど自由に書いてみましょう。
テーマは日本そして、30行を目安に書いてみますね。
まずは季語や暦や歳時記から使いたい言葉を羅列し次ぎに実際、フレーズを書いてみましょう。
そして何度も何度も見直しフレーズを繋ぐ作業をしてゆきながらタイトルを決定して行きましょう。

【詩作、ー花鳥風月 】4月9日   花鳥風月の考察
               
        『 如月ー 』

1冷たい風の中 暦の上では春だけど・・・
2春は東からやってくる 東風(こち)は春を呼ぶ


3春告草は梅 白い白い花が咲き あたたかな春にちかづいてゆく
4東風(こち)が梅の花を咲かす
5寒さでちぢこまっていた心もからだもすこしづつときほぐれてゆく
6風がどの方向から吹いてくるのか気にしながら 


7春告げ鳥は鶯(うぐいす) 鶯の初音が聞こえてくる
8鶯が感じたままに泣くことが本物の春の詩〜
 初めての恋の告白 春にふさわしい美しさ 晛薭(けんかん)

9薄氷(うすらい)水がぬるんで割れた 蝉氷
10冬の間 水の底でじっとしていた魚たち
11次第に明るくなる水面を見てたまらず上がってくるのでしょう

12きらきら輝く太陽の光り長い冬の夜が終わりまさに1年の夜明け
13春の語言説は発(はる)。草木の芽の張る時だから張(は)る。晴天が多いから晴る。
  畑を墾る。「冷え去る」が変化したもの
14春一番、春二番、春三番、もあり 手荒い使者、南寄りの強風、春疾風(はるはやて)
15春告草は梅、いつも元気な松竹梅に人々はいつも励まされてきた おめでたい植物として・・・

16春告魚は鰊(にしん) 昭和の中頃から姿を見せなくなった
17いつかまた日本に姿を見せてほしい 

18雪がいつしか雨にかわり 積もった雪が氷がとける
19たくさん雪が降る年は豊作だとか 瑞花(めでたいゆき)

20さよならがいえなかった 別れ 移りゆく季節の中で人も 風景も一期一会
21母なる大地 そのうるおいが さまざな生命をはぐくんできた
22土の匂いが恋しい

23遠くの山々に霞がかかり 春らしいのどかな風景
24霞 たなびきはじめ  私の首にも薄衣のようなスカーフがふんわり

            山下景子 著 「美しい暦のことば」より抜粋。 + KNEEDROP      

4月15日
1春に咲き出す 草の芽や 木の芽 わずかに萌え出していることを 冬萌えという

2冬の空にシリウスが燦然と輝く らんらんとした光り 青白くすさまじい輝く星  

3蕗の蕾 蕾は心にほんのり灯りを灯す ふきのとうは蕗の蕾 蕾を見ると明日咲くかなと思う 恋待蕾

4氷面鏡(ひもかがみ)氷の表面に風景が映って鏡のように見える様子をいう
5氷面鏡に映った美しい情景にさまざまな思いがきらめいている

6数限りない選択肢から選ぶことを繰り返してきた結果が人生 それがあなたの本命

7恋衣もまとって ふわふわ 身も心も舞い上がる 埋み火がかすかに
8私の心の下にほんのりあたたかく そしていつかきっと・・・。
9幸福が降ってくる 雪の花  六つの花 天花 牡丹雪 雪の多い年は豊作
10この冷たい一片(ひとひら)本当の幸せの花に変わる

11奏鳴曲=ソナタ・ 小夜曲=セレナーデ・夜想曲ノクターン)・円舞曲=ワルツ・狂詩曲=ラプソディ
12遁走曲=フーガ・プレリュード=前奏曲・協奏曲=コンチェルト・幻想曲=ファンタージア

13夢を追いつづけることができる自分 その姿に感動する人々 多くの人々を勇気づける
14春一番 春二番 春三番 
15私は寒苦鳥(かんくちょう)寒苦鳥にならないためにも一歩前に踏み出す 
16幼い頃の祈り  のの様 のの(お釈迦様様次第
17目先ににちぢこまって 自分の心を見失わないように もう一度視線を遠くに戻しましょう 
18 あなたの心は生きていますか 自分自身にも問いかける
19春告げ鳥 一年のうちでいち早く花を咲かせるのは花の兄
20さくら切るバカうめきらぬバカ 梅の枝は切れば切るほど活力を増す
21そして一輪ごとに春を呼んでくれる花です
                    「山下景子 著「美人の日本語」より抜粋。+ KNEEDROP 
季語の季節 春 2月 現在の暦では3月6日から3月21日 
使ってみたい季語・鶯(うぐいす)・野焼き
 『 如月ー 』(タイトル候補 ・春の産声)

美しい暦のことば

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