No.97・ 『 世界は村上春樹をどう読むか 』@文藝春秋

kneedrop2009-10-09

《BOOK REVIEW》−NO.11
Beat goes on...! PRAYER OF UNIVERSAL
あれから、村上春樹さんのインタビューが75ページ一挙掲載されている「モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号 (単行本) 」も読みましたし、今、「世界は村上春樹をどう読むか」この本もまもなく読み終ります。
この本はアメリカでは「ムラカミエスク(村上春樹的)」、中国では「非常村上(すごく村上的)」、韓国では「ハルキ世代(セデ)」……新語も出来るほど、世界的なハルキ・ブームの只中、16カ国・19人の翻訳者、出版者、批評家、作家が一堂に会し、各国のハルキ事情を縦横に語り合った。日本人の知らない〈村上春樹〉が浮かび上がる、画期的なはじめての第1回目の村上春樹の国際シンポジウムの全記録です。
この本を読んで思うのは、村上春樹が日本でいう今までの純文学の作家として、書き続けている内容が一線を画すとということで、日本では明らかに他の作家と違うテーゼをしている点と世界でブームが沸き起こり、いろんな捉え方がされ読まれ方をしています。
世界の翻訳家が進んで、好んで(人間の一生の時間は限られているにもかかわらず)それでも世界中の中から作家一人を選び、こころから長い時間を費やし苦労しながらも翻訳したい作家はと尋ねらられば、それは村上春樹の書いた原作と言い切る翻訳家がたくさんいるということです。
私みたいに、音楽の世界から文学の世界に来た人間からいわせてもらえば、彼の書いている本はJAZZやROCKの延長線上にあるポップカルチャーの文学で、彼のセンスはやはり、JAZZやROCKから鍛え上げられたテキストなのです。
夏目漱石は近代の病について書かれた作家としては特出していますし、純文学の中でも谷崎や川端や大江と読んできた香港作家も村上春樹の小説はこれまでとは違う種類の読み物に思えました。これまでとは違う種類の日本文化であるといっています。やはり、今村上は日本を代表する作家になっていますし、日本で最も売れる作家になりましたし、彼の作品から文章から学ぶべきことは無数にありますので、私は彼の著作はすべて読破したいと考えています。

村上春樹の原作で2004年に市川準監督で映画製作された「トニー滝谷」も今、途中まで観ました。が自分のなかでも村上春樹1Q84効果で今MY.ブームで、(しばらくカフカ以降遠ざかっていたので)しばらくは春樹選手の作品世界に関する作品に時間を費やしてゆきそうです。
そして、この「トニー滝谷」の音楽がなんと以前から知ってはいたのですが、「坂本龍一」さんで、龍一のCDもほとんどもっているのですが、映画音楽がまたよいのです。サントラ盤を聴きたくなりました。
この「トニー滝谷」ってへんな名前と思っていたら春樹の「レキシントンの幽霊」の短編集に収められていた短編で、こんな情報もこの 『 世界は村上春樹をどう読むか 』の本を読んで知りました。
坂本龍一村上春樹佐藤準だったら、決まりですよね!2004年頃って、忙しかったかな。
あと、市川準監督がお亡くなりになっていて、好きな監督でしたのでショックを受けました。慎んでご冥福をお祈りいたします。
桃井かおりさんが大好きなので、「東京夜曲」も良かったし、「あしたの私の作り方」(2007)が最後の作品になってしまっていたんですね。
「あしたの私の作り方」はDVDのコピーがあると思うので、観てみます。そしてこのオンエア後に後日一言、コメント入れておきますね。(つづく)

Was it wonderful day for you!? 

Thankyou for listening to PRAYER OF UNIVERSAL.

                                      FROM  DJ / KNEEDROP

トニー滝谷

トニー滝谷