No.14・ 宮沢賢治 @ 30歳 『農民芸術概論綱要』(3)

kneedrop2008-12-30

A world of 1200 letters 『 1200字の言葉の世界 』
「闇の記憶」 DJ / KNEEDROP つづいてます。


・・・・・・・農民芸術の綜合・・・・・・

おお朋だちよ いっしょに正しい力を併せ われらのすべての田園とわれわれすべての生活を一つの巨きな第四次元の芸術に創りあげようではないか・・・・・・ 
まづもろともにかがやく宇宙の微塵となりて無方の空にちらばろう
しかもわれらは各々感じ 格別各異に生きている
ここは銀河の空間の太陽日本 陸中国の野原である
青い松並 萱の花 古いみちのくの断片を保て
『つめくさ灯りをともす宵のひろば たがいのラルゴをうたいかはし
雲をもどよもし夜風にわすれて とりいれまじかに歳ようれぬ』
詞は詩であり 動作は舞踊 音は天楽 四方はかがやく風景画
われらに理解ある観衆があり われらにひとりの恋人がある
巨きな人生劇場は時間の軸を移動して不滅の四次の芸術をなす。
おお朋だちよ 君は行くべく やがてはすべて行くであろう
結論
・・われらに要るものは銀河を包む透明な意志 巨きな力と熱である・・
われらの前途は輝きながら険峻である
険峻のその度ごとに四次芸術は巨大と深さとを加える
詩人は苦痛をも享楽する
永久の未完成これ完成である 
理解を了えばわれらは欺る論をも棄つる
畢竟ここには宮沢賢治1926年のその考えがあるのみである。  
晶文社刊/宮沢賢治の理想》より一部抜粋。

ということで全文は長いので半分だけオンエアーしましたがいかがでしたか?
旧かなづかいだったりとか、やはり全文を続けて読まないと理解できえない部分もありますが
『農民芸術概論綱要』に興味がある方と賢治さんの思想を知りたい方には私が20代の頃に読んだ、
晶文社から出版されている「宮沢賢治の理想」著マロリ・フロムの本が良いのでこの本をお薦めします。


私も1994年に花巻に行きました。
賢さんは宮沢家の別宅に住み羅須地人協会として使っていました。
(現在は羅須地人協会の家屋は花巻農学校へ移築されています)
私が賢さんにまつわる場所で一番良かったのは、現在高村光太郎が彫った雨ニモマケズ
石碑がある高台の場所です。そこは生前、この別宅の羅須地人協会があった場所で、
彼が暮らしていた場所だからです。


それから私は賢さんの名プロデューサー実の弟の清六さんに、会って話をし岩波書店から
発刊されている文庫・「宮沢賢治詩集」にサインして戴きました。
清六さんはたいへん穏やかな感じの人で、どこからいらしたのかと聞かれ「○○」からです。と答えると
「それは、遠くからたいへんでした。」といってくださいました。
詩集を見せると、すぐに「岩波の文庫本だね」といっていただきました。
もう高齢だったにもかかわらず私に相手をしてくださり頭が下がる思いでした。
そして賢さんの実の弟さんに会えて嬉しかったです。

清六さんの娘さんもたいへん気さくな方で、私の家族と記念撮影してくださり、
ほんとうにその節はお世話になり、ありがとうございました。そして、家族で○○に戻りました。


あと(右上の)写真の下ノ畑ニ居リマス 賢治。は羅須地人協会の玄関の脇に
当時、本当に付けていたのを現在、再現しているのですが四六時中、
当時農民や部落の人のために、相談や奔走している姿が伺える写真の1枚で、
なかなか賢さんらしいです。


また機会がありましたら、賢さんを取り上げたいと思います。
3回に分けての〜A world of 1200 letters『1200字の言葉の世界』
NO,1〜宮沢賢治のオンエアーはいかかだったでしょうか! 


聴いて頂きありがとうございました。(おしまい) 
DJ / KNEEDROPでした。マタネッ(*^-゚)/~Bye♪。



宮沢賢治詩集 (岩波文庫)

宮沢賢治詩集 (岩波文庫)















































"memory of darkness"
































































 

"memory of darkness"