No.255 ・多様性を考える言論誌@ 『 kotoba 』(3)

kneedrop2010-09-08

《INFORMATIONー12》
編集長より
『読む』行為にふさわしいリズム

インターネットの進化や電子書籍の台頭など情報環境の発展著しい今日、最新のコミュニケーション技術やシステムの性能ばかりに目を奪われていないでしょうか。
 どんなメッセージや情報も、伝えるべき中身が空疎であれば人の心を動かすことはできません。
 私たちはノンフィクションやドキュメント、自然科学や社会科学などのアカデミズム、そして何より出版の基本に立ち返り、本当に伝えるべき価値あるコトバを、きちんと伝えていく雑誌を創刊することにしました。
 扱うのは、小説・フィクション以外のすべてのもの。
 人間の呼吸に一定のリズムがあるように、「読む」という行為にもその生理にふさわしいリズムがあると思います。 集英社クオータリー 「kotoba」は、年4回発行の季刊誌です。

集英社クオータリー 「kotoba」編集長 田中伊織

誌面コンセプト
『 kotoba 』は多様性を大切にします。
 集英社クオータリー「kotoba」は、毎号大きな特集テーマをもうけ、さまざまな立場の識者に論じてもらいます。また、次代を担う作家や、現在脚光を浴びている論客の寄稿・インタビューや対談を通じ、今という時代を解読します。
 その際、一つの角度からの見方だけではなく、対立する意見も紹介することで、読者に考えてもらうヒントを提案していきます。
 2010年9月に発売される創刊号の特集テーマは、「生物多様性は、なぜ必要なのか」。10月に名古屋で開催される「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10)を前にして、いま最も注目される「生物多様性」という言葉をキーワードに、生物だけではなく、人間の言葉の多様性や文化の多様性にまで話を押し広げ、多様性そのものの意味を掘り下げます。
「kotoba」は多様性を大切にするメディアです。